ESD岡山アワードは、国内外で取り組まれているESD活動の中から優れた取り組みを表彰し、多くの人々に知っていただくことで、ESDを普及することを目的として2015年度から実施しているものです。
ESD岡山アワード2020について、予備選考を通過した授賞候補事業14件(応募総数33ヶ国83件)の中から、審査会を経て、以下のとおり授賞事業2件が決定しました。
食品廃棄物のリサイクルと持続可能な都市農業のためのコミュニティの自立促進事業
Empowering Communities for Food Waste Recycling and Sustainable Urban Farming
RCEセントラル セメナンジュン(マレーシア)
RCE Central Semenanjung(Malaysia)
RCEを運営するマラヤ大学主体による食品廃棄物ゼロ事業。300トン以上の食品廃棄物を堆肥に変えており、自然に戻る堆肥化方法により、5,000トン以上の二酸化炭素の排出削減にも貢献している。また、1万人以上の地元住民を対象とした食品廃棄物の堆肥化に関するトレーニングや農業プログラムを提供している。廃棄物処理のコスト削減に直接繋がるだけでなく、都市農業・廃棄物管理・エネルギー保全等に貢献し、持続可能な食料生産の推進や健康的なライフスタイルの促進にも役立てている。
プロジェクトは、食品廃棄物を最小限に抑えることによって経済的にも有効なシステムを実行しつつ、農産物の販売を通じて、収入向上を目指し、都市部の農民や低所得者の生活向上につながっている。
フォルメンテラ島プロジェクト-島のコミュニティにおける海洋文化遺産の保護と統合事業
Formentera Project: Conservation and integration of Maritime Cultural Heritage in the island community.
バレアレス海洋考古学研究所(スペイン)
Instituto Balear de Estudious en Argueologia Maritima(IBEAM) / Balearic Institute of Maritime Archaeology Studies(IBEAM)(Spain)
IBEAMは、様々な関係主体が参加して、バレアレス諸島(スペイン)の海洋文化遺産(MCH)の研究、保護、保存、普及を目的に2015年に設立された。
政府関係機関や島に関係する企業と連携を取り、教育と研究を通して、教育プログラムを進め、沿岸および海洋文化遺産を保護することにより、環境へのリスクと影響を大幅に削減しながら、福祉と社会的平等の改善を目指し、社会的結束の強化と相互理解を促進し、経済的利益の向上を目指している。また、地域住民のアイデンティティーを育み、教育実践が行われているユニークな取り組みである。
2021年1月末開催予定の「ESDフォーラム」において授賞事業のプレゼンテーション等(オンライン予定)を開催します。