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「岡山子どもESDフォーラム2017」を開催しました!

[2017年11月15日]

ID:38550

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岡山市でESD活動に取り組む子どもたちの取組を広く地域の方に知っていただくため、2017年10月20日(金曜)に開催された「岡山子どもESDフォーラム」。岡山市立上南中学校、岡山市立小串小学校、岡山市立京山中学校、岡山市立第一藤田小学校、岡山市立岡山後楽館高等学校の5校によるESD活動発表のほか、ポスター発表、質疑応答、児童生徒によるディスカッションが行われ、活発な意見交換の場となりました。
また、「ESDフォーラム/ESDアワード2017」グローバル賞受賞団体より、クリスティアン・アプリアンタさん(インドネシア)、Dr.ピータンバランさん(インド)をゲストに迎え、5校の発表に対するコメントをいただきました。

発表

岡山市立上南中学校

テーマ:「平和な未来を築くために~地域学習と平和学習から学んだこと~」

上南中学校の発表の様子

上南中学校では、互いを認め、支え合える人間関係を築くことが平和な社会への第一歩であると考え、福祉学習・平和学習を中心にESD活動に取り組んでいます。1年生では、車椅子体験・アイマスク体験等を行い、地域のバリアフリーについて考えました。2年生では、平和研修のため広島を訪れ、ボランティアガイドの体験談やフィールドワークを通じて平和について考えました。3年生では、修学旅行で長崎を訪問したほか、広島と長崎の比較、岡山空襲についての調査を行い、戦争の悲惨さを実感しました。
これからも、自分たちでつくる「小さな平和」を通じて平和な社会を実現できると信じて、活動していきます。

アプリアンタさん(インドネシア)からのコメント

高齢の方との交流事業は、初めてみる取組でした。平和を愛する気持ちはインドネシアでも同じです。インドネシアでも学ぶところがあると感じました。

岡山市立小串小学校

テーマ:「見つめ直そう私たちの小串」

小串小学校の発表の様子

小串小学校は全校児童27名の小規模校ですが、それゆえ地域との結び付きが強く、地域一体となって小串の海を守る活動を行っています。
今年も、海をきれいにする清掃活動、海を豊かにする「アマモ再生活動」に取り組みました。アマモは、海に生息する植物で、酸素を供給し稚魚のすみかとなりますが、以前に比べ数が減ってきています。地元の漁協や他校とも協力しながら、アマモの種・苗の植え付けを行いました。「のりすき体験」では、海苔の色落ちが起こっていることを学びました。アマモが増えて海が豊かになれば、海苔も元気になるのではないかと思います。
すぐに結果が出なくても、小さな一歩が大きな一歩になることを信じて、活動を続けたいです。

アプリアンタさん(インドネシア)からのコメント

アマモの再生活動について、小学生がここまでやっていることに驚きました。インドネシアのまわりも海なので、とても参考になります。

岡山市立京山中学校

テーマ:「おかやまマラソンから地域の活性化へつなげる」

京山中学校の発表の様子

県外からの参加者も多い「おかやまマラソン」には経済・観光活性化の効果があると仮説を立てて、アンケート結果を調べたり、実際にコースを自転車で走ってみたりすることで、調査・分析を行いました。
調査の結果、おかやまマラソンは岡山の食や文化の特色を発揮したイベントである一方、参加者が観光施設を訪れる割合が少ない、コースにゴミがある等の課題もあることがわかりました。そこで、「県外ランナー向けに観光施設の割引をすれば良いのでは」「事前にコースのゴミ拾いをしよう」など、おかやまマラソンをもっと良くするアイディアを提案しました。
ランナー、ボランティア、沿道での応援など様々な関わり方が可能なおかやまマラソン。地域の力でもっと盛り上げていきたいです。

Dr.ピータンバランさん(インド)からのコメント

マラソンは毎年開催される持続的な活動なので、調査するというのは良いアイディアですね。観光にも経済にも良い影響を与えられると思います。インドでは、マラソンの3日前からサッカーや映画などのイベントを行っていますよ。

岡山市立第一藤田小学校

テーマ:「藤田の宝ものを見つけよう」

第一藤田小学校の発表の様子

第一藤田小学校の3年生は、農業が盛んな藤田地区に欠かせない「用水」に棲む生き物を探す体験を通して、自分たちの暮らす地域「藤田」を見つめ直す活動を行いました。
用水は濁っているので、最初は「入りたくないな」と思いましたが、生き物を探すうちに楽しくなり、エビ・魚・貝など20種類もの生き物に出会うことができました。地域の方のお話では、60年前、用水はとてもきれいで、ホタルが飛び交う環境だったといいます。ホタルをはじめ、たくさんの生き物に来て欲しいので、用水をきれいにしたいと思いました。
「用水」「たくさんの生き物がいる自然」「活動に協力して見守ってくれる、地域のやさしい人々」は、藤田の宝ものです。

Dr.ピータンバランさん(インド)からのコメント

とても楽しそうに発表してくれたのが印象的でした。低学年からプロジェクトに参加し、続けていくことで発展した学びができているのですね。これからも頑張って勉強してください。

岡山市立岡山後楽館高等学校

テーマ:「まちなかのふるさと教育」

後楽館高校の発表の様子1

岡山後楽館高等学校では、まちなかの地域資源を活かして課題解決を推進する「まちなかのふるさと教育」に取り組んでいます。例えば、西川緑道公園の清掃を行う「西川クリーン作戦」は6年間継続して実施しました。活動を通して、西川にはゴミも多いけれど、生き物も多いことがわかりました。西川の豊かな自然をもっとPRしたいと思い、「西川水族館」と称して生き物の展示を行いました。今後もイベントの企画等に関わり、環境保全だけでなく地域活性化にもつながる活動にしていきたいと思います。

テーマ:「世界を良く知り、未来につなげる!」

後楽館高校の発表の様子2

韓国で行われた「BTW国際ユースキャンプ」に参加し、「共生する未来をつくるために手を取り合おう!」という目標のもと、SDGsに関する様々な議論を行いました。キャンプでは、「水」「食」など身近なテーマについて各国が抱える問題を発表したり、食事のメニューを通して貧富の差を体感したり、と貴重な体験ができました。言葉も文化も異なる相手とのコミュニケーションは大変でしたが、相手を知ること・異なる文化を尊重することの大切さを学べたと思います。また、世界の問題を「他人事」と思わず、積極的に学んでいきたいと感じました。

Dr.ピータンバランさん(インド)からのコメント

1キロの米を作るには、100キロの水が必要です。幸いみなさんは豊かな国に暮らしていますが、発展途上国では一杯の米がとても大切なのです。韓国でのキャンプでは、違う国の文化を学び合う良い経験ができましたね。機会があれば、発展途上国に足を伸ばして現状を見てみるのも良い勉強になると思います。

ユネスコESDパスポート実践校によるポスター発表

岡山市立三勲小学校は後楽園清掃ボランティア「コラボラ」について、岡山市立上道中学校は地域ボランティアや防災活動について、岡山県立岡山一宮高等学校はユネスコ委員会・ユネスコ部の活動について、それぞれ発表を行いました。

岡山市立三勲小学校

三勲小学校の様子1
三勲小学校の様子2

岡山市立上道中学校

上道中学校
上道中学校2

岡山県立岡山一宮高等学校

岡山一宮高校1
岡山一宮高校2

自分たちの言葉でESD活動を紹介する子どもたちの言葉に、参加者は真剣に聞き入るとともに、「活動で楽しかったことは?」などと質問を投げかけていました。

参加児童生徒によるディスカッション

円卓型のパネルのまわりに輪になり、「地球のために、こんな道具があったらいいな」というテーマでディスカッションを実施しました。高校生が進行役をつとめ、「今起こっている問題を書いてみよう」「どんな地球になってほしいかな?」などと議論を進めます。最後は、グループの意見をイラストにまとめて発表を行いました。

ディスカッションの様子の写真

ディスカッションの様子

グループごとの発表の様子

グループごとに発表

「ふりかけたら環境も人の心も何でもきれいになる、聖なるドリンク」「ゴミを集めて、好きなものに変えてくれるゲーム機」など、自由な発想の意見が飛び出し、楽しい発表となりました。

参加者の感想

発表者の感想

自分が考えたことを発表するのは、とても良い経験になりました。海外の方にも来ていただいているので、岡山の魅力が少しでも伝わったらいいなと思います。

来場者の感想

感じたこと・考えたことを、子どもたちが自分の言葉で発表していたのが印象的でした。様々な問題をどれだけ「自分事」としてとらえるかというのが、ESDの大切な観点だと思います。今回、小学生からも中高生の発表に対してたくさんの質問が出て、子どもたちが自分の活動に興味を持ち、意義を見出していることが伝わってきました。岡山の子どもたちは進化しているなと感じます。

ふせんでメッセージ

子どもたちにふせんでメッセージ

パネル展

他のユネスコスクールの取組事例も展示

ESDマンとサステナちゃん

未来を良くするために、子どもたちが自分で真剣に考えていたのが印象的だったよ。
学んだことを活かして、より良いESD活動へとつなげていけたらいいね。