岡山市民の文芸

ジュニアの部(小・中学生)
現代詩 −第49回(平成29年度)−


ぼうけん 東郷 福太郎(就実小一年)



ぼくにはひみつきちがある。
じいじの山にぼくがつくった。
おおきいひみつきち。
ぼくはいつもひみつきちであそんでいる。
ひみつきちの上にある木には、でかいめんたまがぶらさがっている。
ぼくがみつけてきて、木にくくりつけた。
「これはからすよけの目ん玉じゃ。ようみつけてきたのう。」
じいじがほめてくれた。
ぼくはうれしかった。
むねがわくわくした。


山のむこうにはなにがあるんだろう。
ぼくはしらべにいった。
大きい石があった。
はい車が2だいあった。
いろんな木があった。
大きい木、ちいさい木、ねこみたいな木。
きのことしいたけもあった。
「あれはどくきのこだ。」
と、ぼくはおもった。


犬のこえがした。
ぼくはきゅうにこわくなった。
どくきのこがうごきそうだった。
こわいむしがでてきそうだった。
木がこえをだしそうだった。
ぼくはじいじのかおをおもいだして、なきそうになった。
「男ならなくな。」
というじいじをおもいだした。
そうしてぼくはまたあるいた。


「福太郎ー。」
じいじのこえがした。
じいじのかおを見ると、ぼくはなきそうだったけど、男だからなかなかった。
がんばってかえってきた。





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