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岡山市内の感染症発生動向


NEW【速報】定点把握疾患(週報告)令和7年第50週(12月8日から12月14日)


定点把握疾患(週報告)の総評 令和7年第50週(12月8日から12月14日)
急性呼吸器感染症における主要な疾患ごとの内訳(年齢別)| 当該週(前週) | 0~4歳 | 5~14歳 | 15歳以上 | 計 |
|---|
| ARI | 701(626) | 641(702) | 376(345)
| 1718(1673) |
| COVID-19 | 4(5) | 2(1) | 9(13) | 15(19) |
| インフルエンザ | 277(199) | 510(530) | 205(179) | 992(908) |

麻しん(全数把握疾患)
- 令和7年12月9日および10日に1件ずつ、岡山市で麻しん(はしか)患者が発生しました。国内(県外)での感染と、その患者からの家族内感染と推定されます。
- 麻しんは令和7年1月以来の発生になります。
- 麻しんは感染力が非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。
- 海外に行かれる場合は、発生状況に注意するとともに予防接種歴について確認し、麻しんの予防接種を2回受けていない場合や接種歴や既往歴が不明の場合には、予防接種を受けることを検討してください。

インフルエンザ
- 第50週の報告は992件(定点あたり55.11)で、第49週の報告908件(定点あたり50.44)から増加しました。また、11月28日に岡山県下にインフルエンザ警報が発令されました。
- 第50週の全国平均は定点あたり36.96(前週38.51)、岡山県平均は定点あたり53.68(前週45.92)となっています。第47週では関東・東北方面で定点当たり報告数が60以上と大きな流行がみられた地域も多かったですが、第48週以降は減少傾向の地域が多いです。関西地方も減少傾向です。今後も感染状況に注意が必要です。
- 基幹定点医療機関からのインフルエンザ感染症の入院の報告は、第49週は8件(8.00)、第50週は7件(7.00)と減少しました。

急性呼吸器感染症(ARI)
令和7年4月7日から急性呼吸器感染症が感染症法の5類感染症に位置付けられ、定点サーベイランスの対象となりました。
- 15歳未満の急性呼吸器感染症報告数は、第50週が1342件で、第49週1328件から14件増加しました。
- 15歳以上の急性呼吸器感染症報告数は、第50週が376件で、第49週345件から31件増加しました。
- 第50週の全国平均は定点あたり80.96(前週83.42)、岡山県平均は定点あたり98.14(前週88.12)となっています。
急性呼吸器感染症(Acute Respiratory Infection:ARI)とは、急性の上気道炎(鼻炎、副鼻腔炎、中耳炎、咽頭炎、喉頭炎)又は下気道炎(気管支炎、細気管支炎、肺炎)を指す病原体による症候群の総称です。インフルエンザ、新型コロナウイルス、RSウイルス、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、ヘルパンギーナなどが含まれます。
岡山県における急性呼吸器感染症の発生状況および病原体検出状況については、下記のホームページをご参照ください。
岡山県の「急性呼吸器感染症(ARI)情報」はこちら別ウィンドウで開く

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
- 第50週の報告数は15件(定点あたり0.83)で、第49週の報告数19件(定点あたり1.06)から減少しました。
- 第50週の全国平均は定点あたり1.21(前週1.26)、岡山県平均は定点あたり1.32(前週1.48)となっています。
- 基幹定点医療機関からの新型コロナウイルス感染症の入院の報告は、第49週は2件(2.00)、第50週は1件(1.00)と減少しました。
- 令和5年5月8日以前の感染者の発生動向は下記ホームページをご参照ください。
「新型コロナウイルスの岡山市内における感染者の動向(令和5年5月8日以前)」

伝染性紅斑(リンゴ病)
- 第50週の報告数は21件(定点あたり2.10)で、第49週の報告数20件(定点あたり2.00)から増加しました。現在も警報レベルの感染状況となっており、増加が続いています。
- 年代においては、就学前の2歳~7歳にかけて多くなっています。
- 伝染性紅斑はヒトパルボウイルスB19による感染症です。微熱やかぜの症状などがみられ、その後両頬や手足に赤い発しん(紅斑)が現れます。また、妊婦が感染すると、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。
- 全国は昨年末以降、報告数が多い状況が続いています。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎
- 第50週の報告は17件(定点あたり1.70)で、第49週の報告17件(定点あたり1.70)で変化はありませんでした。
- 4週連続で増加していましたが、第47週で減少し再度増加に転じています。例年と比べ微増傾向にあります。
- 扁桃の炎症を伴う咽頭痛に、前頸部の有痛性リンパ節腫大をともなうことが多いです。
- 抗生物質による治療が推奨されています。

感染性胃腸炎
- 第50週の報告数は44件(定点あたり4.40)で、第49週の報告数30件(定点あたり3.00)から増加しました。
- 例年は12月頃より報告数が増加していますが、今のところ大きな増加はみられていません。

定点把握疾患(週報告)の発生動向 令和7年第50週(12月8日から12月14日)

週報グラフと患者数のダウンロード
週報第50週(令和7年12月8日から12月14日)

定点把握疾患(月報告)

全数把握疾患(1類から5類全数把握疾患)
第50週(令和7年12月8日から12月14日)に届け出のあった全数把握疾患は以下の通りです。
- 2類:結核 3件(30代女性1件、70代男性1件、80代女性1件)
- 5類:麻しん 2件(10歳未満男性1件、30代男性1件)
- 5類:アメーバ赤痢 1件(60代男性1件)
- 5類:劇症型溶血性レンサ球菌感染症 1件(70代女性1件)
- 5類:急性脳炎 2件(10歳未満男性1件、10歳未満女性1件)
- 5類:梅毒 5件(20代女性3件、30代男性1件)
- 5類:百日咳 4件(10歳未満女性1件、10代男性1件、30代女性1件、50代女性1件)
第49週(令和7年12月1日から12月7日)に届け出のあった全数把握疾患は以下の通りです。
- 2類:結核 3件(80代男性2件、90代男性1件)
- 4類:レジオネラ症 1件(60代男性1件)
- 5類:侵襲性肺炎球菌感染症 1件(80代女性1件)
- 5類:梅毒 1件(40代男性1件)
- 5類:百日咳 7件(10歳未満男性2件、10代女性1件、20代女性2件、40代女性2件)
第48週(令和7年11月24日から11月30日)に届け出のあった全数把握疾患は以下の通りです。
- 2類:結核 3件(70代男性1件、80代男性1件、90代男性1件)
- 5類:梅毒 3件(20代男性1件、30代男性2件)
- 5類:百日咳 6件(10歳未満女性1件、30代男性1件、40代女性1件、50代男性2件、50代女性1件)
第47週(令和7年11月17日から11月23日)に届け出のあった全数把握疾患は以下の通りです。
- 2類:結核 4件(40代女性1件、80代男性3件)
- 4類:レジオネラ症 1件(60代男性1件)
- 5類:侵襲性インフルエンザ菌感染症 1件(80代男性1件)
- 5類:梅毒 2件(20代男性1件、20代女性1件)
- 5類:百日咳 9件(10歳未満男性2件、10歳未満女性1件、10代女性1件、20代男性1件、20代女性2件、30代女性1件、40代男性1件)
第46週(令和7年11月10日から11月16日)に届け出のあった全数把握疾患は以下の通りです。
- 2類:結核 2件(50代男性1件、60代男性1件)
- 4類:レジオネラ症 1件(70代女性1件)
- 5類:後天性免疫不全症候群 1件(30代男性1件)
- 5類:播種性クリプトコックス症 1件(30代男性1件)
- 5類:梅毒 3件(10代男性1件、30代男性1件、60代男性1件)
- 5類:百日咳 13件(10歳未満男性1件、10歳未満女性3件、10代女性1件、20代男性1件、30代男性2件、30代女性1件、40代男性2件、40代女性1件、60代男性1件)
第45週(令和7年11月3日から11月9日)に届け出のあった全数把握疾患は以下の通りです。
- 2類:結核 2件(20代男性2件)
- 3類:腸管出血性大腸菌感染症 1件(30代女性1件)
- 4類:重症熱性血小板減少症候群(SFTS) 1件(80代女性1件)
- 5類:梅毒 4件(20代男性1件、50代男性2件、60代男性1件)
- 5類:百日咳 10件(10歳未満男性1件、10代女性2件、20代女性3件、30代女性1件、40代女性2件、70代男性1件)
第44週(令和7年10月27日から11月2日)に届け出のあった全数把握疾患は以下の通りです。
- 2類:結核 3件(40代男性1件、70代男性1件、80代女性1件)
- 3類:腸管出血性大腸菌感染症 1件(20代女性1件)
- 4類:日本紅斑熱 1件(60代男性1件)
- 4類:レジオネラ症 1件(60代男性1件)
- 4類:レプトスピラ症 1件(30代男性1件)
- 5類:劇症型溶血性レンサ球菌 1件(90代男性1件)
- 5類:百日咳 6件(10代女性1件、20代男性1件、20代女性1件、30代男性1件、40代女性1件、60代女性1件)

(医療機関向け)各類疾患の届出基準と届出様式

届出を要する疾患
1類、2類、3類、4類疾患はいずれも、患者確定例、無症状病原体保有者ともに診断した医師は、直ちに届出ください。
5類全数疾患を診断した医師は、7日以内に最寄りの保健所にお届けください。ただし、麻しん、風しんについては診断後直ちに届け出てください。

届出に関するお知らせ

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