ばらの栽培史以前

このペ-ジでは「ばら」を「バラ」とします

バラは分類学上バラ科〔バラ属〕に属し、現在では原種を含め19,000種以上にものぼると言われています、しかしその殆どは園芸品種です。

原種バラ(古代バラ)発生の時期は随分早く7,000万年も前に既に地球上に現れたと見られています。

日本の野山に分布する代表的な原生種は次のとおりです。

ノイバラ、テリハノイバラ、サンショウバラ、ツクシイバラ、フジイバラ、タカネイバラ、ハマナシ、ミヤコイバラ、ヤブイバラ、ヤマイバラ、モリイバラetc、中でも〔ノイバラ〕はその特性を生かし、殆どの園芸用バラの台木(接ぎ木用)として利用されています、又特殊な仕立てで知られる「スタンダ−ド」はツクシイバラを使う方もおられるそうです(未確認)。

 

原種バラの自生地は北半球にのみ確認されており、極寒地のアラスカにまで及んでおります、現在250種程度確認されており、その中に我々が愛好している園芸品種の元となる原種バラが有ります。

中でも現代園芸品種の大元となった原種バラは中央アジアを含めアジア地域に分布し、僅か8品種から現在のような改良園芸品種ができあがったと見られています、以下がその8品種です。

ローザ・ムルティフローラ (日本・ノイバラ) 白小輪房咲き半蔓 ミニバラ、フロリバンダに深く関係
ローザ・ウイクライアナ (日本・テリハノイバラ) 白一重準房咲き這性 ツルバラの元祖
ローザ・シネンシス (中国・コウシンバラ) 中輪四季咲き元祖、木性 ハイブリッドティ−、グランディ・フロ−ラフロリバンダ、ミニチュアと深く関係
ローザ・ルティア (中近東・アジア) 輝黄色一重小輪一期咲き ロサ・フェティダ、黄バラの元祖
ローザ・センティフォリア (コ−カサス・マケドニア) 大輪多弁一期咲き芳香半蔓 ボタンバラ
ローザ・ガリカ (西コ−カサス・南ヨ−ロッパ) 香料の原料 フランスバラ
ローザ・ダマスケナ (小アジア) ガリカの派生、香料の原料  
ローザ・アルバ (ヨ−ロッパ) 濃厚な香り ジャコウバラ

以上のように約250種もある原種バラの中からたった8種類を持って19,000種にも及ぶ現代バラの祖と成すわけです。にわかには信じがたいお話ですが!

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