ばらの特性 その2

このページでは「ばら」を「バラ」とします

〔バラ〕は落葉低木樹で、花はいわゆる一重咲きから八重咲き(ダリヤ状)、花弁は最低5枚(古代バラは4枚も有る)〜100枚近い花もあります。又その形状、色、花弁の風合いも様々です、開花サイクルは35日〜55日程度です。葉は相互対照で奇数枚数、1〜9枚程度、形状もさることながら、色艶も様々です。幹は木立性の物では、直立性の物、開状性(横に広がる)の物、又花枝(ステムとも言う)が素直な物、そうでない物があります。

寿命については、一概に言えず、植えっ放しでは10年程度と言われています、しかしその一方では30年以上という人もいます。詰まりバラの持つ特性をよく理解して管理すればかなり長い期間楽しめると言うことです。

生理的特性は、総体的に日照を好むとされてはいますが、現時点での研究では光合成による時間的飽和点は約4時間程度と言われており、その効率も若葉に集中しているようです、例え青々とした葉っぱでも古くなった「葉」は思ったほど光合成に貢献していないようです、又光と言っても可視光線から始まって赤外線、紫外線など色々ありますが、すでに証明済みな事が一つあります、それは紫外線です、紫外線を遮断するとベイサルシュートが充分に出なくなると言うことです、従ってガラス室、ビニールハウス等での栽培は管理の手間は省けますがバラの寿命がやや短くなると考えるべきです。

次ぎに適度の水捌けの土壌を好む、即ち保水性と保肥性の事を視野に入れたときに殆ど全ての植物に当てはまることで、バラ関連書によると盛んに有機物の混入を書きたてていますが、私の経験では有機物も程々に、少し重量感のある土質の方が結果がよいようです。

又一般的に他の植物に比べて多肥を好むようにも思われていますが、バラの立場から見ると確かに「肥料食い」です、しかし「花質」の良否を問う愛好家の立場から見ると個体特性があり厳密に言うと一概にいえません。

気温についてですが、外気温が一年の内に-10度を超える地域、又は年間を通して15度以下の地域、一年の内に-45度を超える地域、又は年間を通して30度以上の地域もバラ作りには不向きだと思います、一年間を通して15度〜25度の気温分布が多い地域がバラにとっても「花質」を目的とする人にとっても最適です。

バラに限らず人のために咲いている花はどこにも存在しません、只々種の保存、すなわち「実」を付け、やがては次の世代に託すためだけに咲くわけです、従って無駄なエネルギーを消費しないためにも、花の大きさと香りは反比例することが多いようです、ここにもバラ作りのヒントが隠されています。

BackMenuNext