8.高蔵大明神鳥居扁額(たかくらだいみょうじんとりいへんがく) 前へメニュー次へ
写真(全形)
全形
 岡山市牟佐にある。市指定の文化財である。付近には吉備の三大巨石墳の1つである牟佐大塚古墳もあり、古代の有力豪族である上道氏の拠点と考えられるところでもある。
 鳥居は古くに失われたが、扁額のみが残っている。花崗岩製で長さ72.7cm、幅42.4cm、正面に長方形の段を設け、その中に「正二位高蔵大明神」と彫り、背面には「正慶元(1332)壬申十廿八 大願主国造神主上道康哉」の銘文がある。この扁額は、岡山市石関町で井戸を掘ったときに出土したと伝えられており、何らかの理由で岡山城下へ移されていたとされる。
 なお、高蔵神社は式内社で、背後の高倉山には磐座がある。扁額の銘文からも古くから上道氏の信仰の対象となっていたと思われる。
地図

位置

見学 宇野バス「牟佐下」下車、徒歩10分
ただし、扁額は本殿に収蔵されているため直接見ることはできない。
参考文献 巌津政右衛門『岡山市の石造美術』日本文教出版株式会社 1973年

前へメニュー次へ