予防薬散布の方法

薬剤散布は朝早くやることが理想です、理由は散布後の葉面の乾きが早いこと、ばらの病気で一番怖い黒点病は葉面が濡れた状態が6時間続くと「キャリア」が「発病」となって現れます、しかし朝露との関係や日差しが強く気温の高い時などは夕方出来るだけ風の少ない時を選びます、尚大切なことですが半日後に「雨」が予想されてもかまわずやります、ローテーションは崩しません。

予防液を作るに当たって是非ともやらなけねばならない事は「展着剤」を混入することです、バラが成長期になったとき「葉」から出す(きっと自己防御のためだと思いますが)油性は半端ではありません、ただ薬品だけ散布したのではその効果は多くは期待できません。

次に薬剤の混用は「殺菌剤」として一品種「殺虫剤」として一品種、各々1品種づつの混用を心がけてください。

又どのような薬剤も、特に混用の場合は薬剤を薄めたら一刻も手早く作業を完了することです。
何分にも粉っぽい薬剤は水に解け難く、したがって大きめのコップであらかじめゲル状にした後に、ある程度水を入れた予防用器具に注ぎ玉が出来るのを防ぎます。

薬剤の混用で特に気をつけることは薬同士の相性でしょう、相性の主なる原因はどうやら[pH]に起因しているように思われます、つまり酸性、アルカリ性の問題に起因するケース、勿論そのことが全てではないことを含みおきください。
病原菌にしても、害虫にしても薬剤散布で全てが死に絶え、その後又何らかの理由でばらに感染、寄生するばかりではありません、一番やっかいなことは散布後の生き残りが怖いのです、散布が行き渡らなかったり、薬剤に耐性を持った者が居たり、これらが又新しい世代を創り蔓延すると「病虫」にとってかつての「薬」はもう何の脅威にも成らないのです、そこで薬剤のローテーションの必要が生まれるのです。

一般的に黒点病は雨期に猛威を振るい葉裏から、うどん粉病は乾期に猛威を振るい葉表からとされています、又ベト病は11月頃から(寒さが忍び寄ってくる頃)よく見られます、これらの病気は全て皆さんが期待した「花」を阻害する恐ろしい病気です、とは言っても夏と冬の一時期に病気も鳴りを潜める時期があります。

害虫についてはよく見受けられる物に「アマコ」が若葉や蕾に、「スリップス」は顎割れした蕾に入り込み開花したときは手遅れ、「コガネムシ」は開花しかけた花の芯を食い荒らします、「ヨトウムシ」はせっかく上がってきた蕾や花首を激しくアタックします、もっと厄介な物に「カミキリムシ」これが木に入ると樹勢は著しく落ちます、「ハキリバチ」は防ぎようがありません、一つ救われることは彼らはなぜか同じ木しか攻撃しません。

一般的に薬剤の薬効の持続は7〜8日間とされています(個々に特性有り)。

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