浦間茶臼山古墳(うらまちゃうすやまこふん)
 岡山市浦間にある前方後円墳で、国指定史跡である。墳長138 m、後円部径81m、後円部高13.8m、前方長61mで後円部は三段築成である。前方部が三味線のバチ形に開く最古形式の前方後円墳である。葺石があり、最も古い埴輪である都月型埴輪も採集されている。内部主体は後円部中央にある竪穴石室で、長さ7 m、幅1.2 m、長大な割竹形木棺が納められていたと推測されている。盗掘によって副葬品のほとんどは持ち去られていたが、細線式獣帯鏡片・銅鏃・鉄刀・鉄鏃・鉄のみ・鉄斧・刀子・ヤスなどが出土した。
 本墳は、吉備のなかでは最古の大形前方後円墳である。しかも、邪馬台国の女王卑弥呼、あるいは台与の墓ではないかとも言われている奈良県桜井市箸墓古墳の2分の1相似形墳である。箸墓古墳の相似形墳のうち、畿内以外では最も大きい。古墳時代に巨大な勢力を誇った吉備の始まりを告げる古墳といえる。

 

位置

 

見学 岡山表町発「寒河」行き宇野バスに乗り山の端で下車、北の住宅地に囲まれた小丘上

参考文献 宇垣匡雅「吉備の前期古墳ー1」『古代吉備』第9集1987年
浦茶臼山古墳発掘調査団『浦間茶臼山古墳』真陽社1991年

 

空撮(堀家純一氏撮影)

 

墳丘(参考文献より引用)

 

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