龍の口城(たつのくちじょう)
 岡山市段原にある。旭川東岸にある標高257mの龍の口山の主峰北側にある別峰山頂部に位置する。ここは、旭川が平野部へ流れ出る地点でもあり、眼前には山陽道の渡河点となる牟佐もあることから、交通の要衝地を押さえた立地ということができる。
 この城は、備前国西半を支配していた松田氏の有力家臣である穢所元常の居城であった。永禄三年(1560)に宇喜多直家が攻撃するものの撃退された。翌年、直家の謀略により落城し、直家の家臣である近藤与右衛門が城主となった。
 城郭は、龍の口八幡宮のある頂部が本丸で、東側には二の丸が付属している。土塁や帯郭などが明瞭である。南側には、堀切をはさんで出丸があり、段状に整形された郭がある。

 

位置

 

見学 JR津山線「原」駅下車 東側にある中原橋を渡り、龍の口グリーンシャワー公園北側の龍の口八幡宮参道口から登る。

参考文献 出宮徳尚「龍の口城」『日本城郭大系』 13 1980年
岡山市教育委員会「築造400年記念 宇喜多直家城征り跡のマップ」

 

南から(堀家純一氏撮影)

 

略測図(参考文献より引用)

 

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