嵯峨御流
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野口 美枝甫

作品解説

 京都の西北部の大覚寺(旧嵯峨御所)には、中国の洞庭湖を模倣して造られた大沢の池があります。王朝の雰囲気をそのままに伝え、別名「庭湖」とも呼ばれています。その庭湖には天神島と菊ガ島の二島があり、この二島の中央に庭湖石が配せられています。
 大沢の池の景色を水盤に映し取ったのが写真の「庭湖の景」です。
 嵯峨天皇が仙洞御所として政をされたころ、天皇が菊ガ島の菊を手折って瓶に挿されたことから 嵯峨御流いけばなが生まれたとも伝えられています。