岡山市民の文芸
現代詩 −第17回(昭和60年度)−


夜に想う 森脇 辰彦


点滅の中を 無蓋貨車が 闇を目指して行く
身体を ヒョイ と浮かせるといい


己れの苦悩だけで走り去る
重さも 感ぜず 感じさせず
話も まるでないように…


甲高い警笛を置き去りにしながら
私の洞穴に潜り込んでくる



短歌俳句川柳現代詩随筆目次
ザ・リット・シティミュージアム