岡山市民の文芸
現代詩 −第13回(昭和56年度)−


映像 吉岡  徹


六角の造形が崩れ始めるとき
 裸樹はその一滴ごとに表情を変える
その白さが面はゆいのか
 裸樹は 時折
 無数の塊を揺り落とす
風は それらを半透明の衣に織り上げ
 私の視界から連れ去って行く
光は 裸樹の肢体の節節を十色に変え
 あるいは
 風の衣を浮遊水滴として奪い戻す



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