過去の火災から学ぼう第7話

出火してすぐは、火が小さく、まだ火を消すことができる可能性があります。

消火器や水道水をかけて火が小さいうちに消してしまう、これを初期消火と言います。

ですが、炎が天井くらいの高さまでになったら、消火器などで火を消すことは無理ですので、すぐに避難してください!

• 水道、浴槽、汲み置き等の水
• 粉末消火器
• 寝具や衣類をかける

南消防署管内で過去10年間に起きた建物火災で、初期消火を試みた件数を調べてみました。

過去10年間で水道、浴槽、汲み置き等の水を使用して初期消火を試みた件数は82件ありました。そのうち初期消火の効果があった件数が43件あり、そのうち全焼、半焼にまで拡大した火災は0件でした。

初期消火の効果がなかった（初期消火をする時点で火が大きくなりすぎてしまった）件数は39件あり、そのうち全焼が17件、半焼が5件となっています。

過去10年間で粉末消火器を使用して初期消火を試みた件数は43件ありました。そのうち初期消火の効果があった件数が18件あり、そのうち全焼、半焼にまで拡大した火災は0件でした。

初期消火の効果がなかった（初期消火をする時点で火が大きくなりすぎてしまった）件数は25件あり、そのうち全焼が7件、半焼が8件となっています。

過去10年間で寝具、衣類等を使用して初期消火を試みた件数は11件ありました。そのうち初期消火の効果があった件数が6件あり、そのうち全焼、半焼にまで拡大した火災は0件でした。

初期消火の効果がなかった（初期消火をする時点で火が大きくなりすぎてしまった）件数は5件あり、そのうち全焼が4件、部分焼が1件となっています。

　最後になりますが、初期消火によって火災の被害を最小限に抑えることができ、市民の皆さんの大切な命、財産を守ることに繋がります。これからは、空気が乾燥し、火を扱うことが多い季節になります。火災は日頃のちょっとした注意で防ぐことができます。万が一、火災になった際に早く消火するための備えを各家庭で話し合ってみてください。