立田姫 前の作品へ作品目次へ次の作品へ

「立田姫」 昭和6年 屏風
「去年米貴缺常食 今年米賤太傷農」 画賛の詩は中国唐代の詩人杜甫の「歳晏行」の一節を引用しており"去年は米が高くて常食を欠き、今年は米が安く、どちらにしても農民は苦しい生活をしなければならない"といった意味で、常に庶民の心情に関心を寄せていた夢二の気持がよく表れた作品です。アメリカへ旅立つ前に描かれ"自分一生涯における総くくりの女だ。ミス・ニッポンだよ"と別れを惜しんだという逸話が残っています。

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