秋のいこい 作品目次へ次の作品へ

「秋のいこい」 大正9年 屏風
色付いたプラタナスの葉に囲まれるようにしてベンチに座る女性は、地方から上京したのでしょうか、大きな信玄袋、木綿縞の着物そして素足がそれを物語っています。大正7年、米価急騰により起きた米騒動は全国に波及し、上野公園にあてもなく上京した人達が多く見られたといいます。「秋のいこい」とは、後年名付けられたタイトルで実際には"いこい"ではなく途方に暮れている女性が描かれています。

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