9. 無量寿院如法寺本堂(むりょうじゅいんにょほうじほんどう) 前へ目次へ
本堂の写真

本堂

 岡山市広谷にある。創建は神亀二年(725)に大倫和尚によってなされたと伝わっている。寛和二年(986)には花山院の勅願によって再興され、山号を花山に改めたという。無量寿院は、はだか祭りで有名な西大寺観音院の宝木を授受する寺としても有名である。

 本堂(市指定重要文化財)

 現状では桁行三間、梁間四間で入母屋造の平入り、桟瓦葺の建物である。しかしこれは明和五年(1768)に改造を受けた結果である。本来は14世紀頃のもので、各所に古い材料を残していることから、桁行五間、梁間五間の堂々とした五間堂であったと判断できる。なかでも内陣の折り上げ小組天井は全て中世の材料であり、組物・内法長押・地垂木・飛櫓垂木などのそれぞれの半数以上が中世のものである。
また、堂内中央後方の仏壇上に安置されている厨子は、桁行三間、梁間一間半、入母屋造、木瓦葺で17世紀前半の時期と考えられる。

本堂の図

本堂(参考文献より引用)

 

位置

位置

 

見学 両備バス「川井」下車、徒歩10分

参考文献 岡山市教育委員会『岡山市の近世社寺建築-岡山市歴史的建造物 平成6・7年度調査報告-』1995年

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