尾上車山古墳(おのうえくるまやまこふん)
 岡山市尾上にある古墳時代前期(西暦3世紀後半〜4世紀)の前方後円墳で、国指定史跡である。墳長約135 m、後円部径約80m、後円部高7 m、前方部長約60mで、三段築成である。前方部はあまり開かない柄鏡形であるが、前端部がわずかに開くバチ形になるという指摘もある。葺石の残りはよく、石垣状にみられるところもある。埴輪も採取されているが、古墳の規模のわりに少ない。
 後円部北側の鉄塔に接する部分は、墳丘外にもかかわらず葺石が認められる。おそらく、一辺20mほどの造出しになるものと思われる。
 現在南側にひろがる水田地帯は、近世以降の景観で、古墳の造られた時は海であった。海上交通路を意識して立地しているものと考えられる。

 

位置図

位置

 

見学 岡電バス「尾上南」で下車

参考文献 水内昌康「尾上車山古墳」『岡山県史』考古資料 1986年

 

写真:尾上車山古墳の遠景

遠景

 

墳丘の図

墳丘(参考文献より引用)

 

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