大光院の康永四年法華題目石・比丘尼妙善題目石(だいこういんのこうえいよねんほっけだいもくいし・びくにみょうぜんだいもくいし) 前へメニュー次へ
写真(康永四年題目石・全形)
康永四年題目石 全形
写真(比丘尼妙善題目石・全形)
比丘尼妙善題目石 全形
 岡山市円山にある。大光院は池田家の菩提寺である曹源寺の塔中で、この寺の大覚堂の東側にあるのが、県指定の文化財である康永四年法華題目石である。同寺にはもう一基、紀年銘のある市指定の文化財である比丘尼妙善題目石がある。
 康永四年銘の題目石は花崗岩製で高さ186cm、格狭間を刻む基礎に方柱の塔身を立て、笠と宝珠をのせる。塔身の正面と左右の側面には「南無妙法蓮華経」と刻まれ、裏面には「大沙門日妙聖霊百ヶ日 康永四年(1345) 各々 三月十日 敬白」の銘文がある。
 比丘尼妙善題目石は大理石(コゴメ石)製で、総高120cm、段形の基礎に方柱を立て笠と宝珠をのせる。塔身の正面と左右には「南無妙法蓮華経」と刻まれ、裏面には「比丘尼 妙善 応永十八年(1410)九月十日」の銘文がある。
 なお、両塔とも岡山市西辛川にあったものが、江戸時代の寺社整理で当寺へ移されたものである。
実測図

(左) 康永四年題目石実測図(参考文献より引用)   
(右) 比丘尼妙善題目石実測図(参考文献より引用)

地図

位置

見学 両備バス「曹源寺」下車、徒歩7分
参考文献 岡山市教育委員会「岡山市の有形文化財資料集成 I 」 1982年
巌津政右衛門『岡山市の石造美術』日本文教出版株式会社 1973年

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