宮山西塚古墳(みややまにしづかこふん)

岡山市百枝月にある。吉井川西岸の丘陵南側の小さな谷状地形の東斜面に位置する。市指定史跡である。南北17.0m、東西12.2mの楕円形をした墳丘で、背後には幅8〜9mほどの周濠がめぐる。石室全長は13.5m、玄室の長さ5.3m、同幅1.5〜1.6m、羨道の長さ8.2m、同幅1.3〜1.5mである。両袖式であるが、袖の突出度は弱い。羨道には、長さ186cm、幅92ないし98cmの石棺の身があり、石材は兵庫県産の竜山石である。かつて内部からは勾玉が出土したともいわれている。
 本墳の位置する吉井川西岸には、後期古墳は少なくかつ小規模なものが大半である。大きさの点からも当地の中心的な首長が埋葬されていたと考えられる。さらに、石棺の石材から、畿内と極めて密接な関係をもっていたことも推測される。

 

位置

 

見学 宇野バス「浅川」下車、ただし古墳までかなり距離がある。

参考文献 乗岡実「宮山西塚古墳の測量調査」
『岡山市埋蔵文化財調査の概要1997(平成9) 年度』1999年

 

石室写真

 

石室(参考文献より引用)

 

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