岡山市新庄下にある前方後円墳で、造山古墳の前方部前面に位置する。墳長約74m、後円部径約55m、同高さ6.8
m、前方部長22mで、前方部が短い墳形である。前方部は一段、後円部は三段築成である。円筒埴輪がある。内部主体は、古式の横穴式石室で、内部に九州系の障壁があり、直弧文が彫刻されている。銅鏡、勾玉、鉄鏃、巴形銅器、管玉、小玉、斧、刀剣、甲胄が明治時代に出土している。最近、付近の民家でその時の出土品の一部が発見され、岡山市教育委員会へ寄贈された。 本墳の周辺には、銅製馬形帯鉤を出土したとされる榊山古墳、家形埴輪等が出土した造山第4号墳、周囲に埴輪列がめぐる造山第2号墳など6基の中・小形古墳があり、造山古墳の陪塚とされる。ただし、それらには少なからず時期差があり、造山古墳築造(5世紀前半)後から5世紀後半までの間に築かれたものと考えられる。
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