石の嫁ぎ先

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一心寺の門柱

 大阪の地下鉄御堂筋線で天王寺に降り立ち一心寺に向かいました。天王寺公園、動物園、美術館のある公園通りを通り抜けると一心寺の門前に出ました。
 犬島から運んで来た門柱はすぐにわかりました。平成9年に落慶した仁王門と共に一心寺の新しいシンボルとなっています。
 門柱は六角形の台座の上に三角柱があり片面にはお骨佛の寺、もう一方は一心寺としてありました。正面から眺めてみると高い高い一本の柱に見え、12メートルもあります。
 門柱といえば四角なものが多いのですが、三角形は珍しい形です。私はこの石材を三角形にする時丁度犬島で立ち会いました。なかなか割れなくて水を入れて2時間もかかりました。普通目に添って割るとセリ矢を入れて叩くとすぐに割れます。三角に割るのは難しいことだなと思ったものです。
 境内の坂道を登ると大きな仁王門があり中に入りました。犬島から伺ったと受付のお坊さんにいいますと奥の座敷に上げて下さり高口住職さんにお会いできました。高口住職はお坊さんには珍しく1級建築士で、門の三角柱の設計も、題字も住職の手によるものだそうです。犬島には2度も訪れて石の吟味をされたそうで、「門柱は雨に洗われるとピンク色になってきれいですよ。」と、大変うれしい言葉がありました。

一心寺(大阪市)の門柱

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