平成21年に岡山市が政令指定都市に移行したことに伴い、岡山市消防局は、平成22年4月1日に、岡山県では初、中国・四国地方では広島市に続いて2隊目となる特別高度救助隊を発隊する。愛称を「ハイパーレスキューおかやま」と命名して、岡山市西消防署に設置しました。
「ハイパーレスキューおかやま」は、救急救命士を含む特別救助隊員から選抜された24名で構成されています。火災や交通事故等の通常災害はもとより、地震災害等の大規模災害や特殊災害にも対応するため、特殊車両及び高度救助資機材を保有しています。また、隊員全員が潜水士の資格を有しており、潜水救助業務にも従事しています。
現在は、平成28年4月岡山市北消防署の新築移転に伴い、特別高度救助隊も岡山市北消防署に移隊し、活動しています。
北消防署には、ハイパーレスキュー隊員が乗車する様々な特殊車両があります。救助工作車及び震災工作車は、東日本大震災で宮城県へ出動し、救出活動や道路啓開活動を行った車両です。
特別高度工作車の大型ブロアーは、車両後部に装備した大型のファンを高速回転させることにより、トンネル、地下街、地下鉄での火災等における排煙や消火を行うものです。
水難・充填コンテナ車は主に水難事故に出動し、潜水活動に必要な潜水器材のほか、水中の探知を行う水中ソナーや隊員を洗浄するための温水シャワー等を積載しています。
特別高度救助隊が保有しておかなければならない資機材で、大規模災害や特殊災害時に、特に活躍する資機材です。主に要救助者の早期発見に使用し、倒壊した建物の中、土砂の中、濃煙の中、水中など特殊環境下で隊員の五感や通常の資機材では対応しきれない場合に使用します。
水中探査装置
地震警報器
地中音響探知機
熱画像直視装置
二酸化炭素探査装置
電磁波探査装置
ハイパーレスキューおかやまは、あらゆる災害に立ち向かい、岡山市民はもちろんのこと日本全国の皆様の安心、安全と身体、生命及び財産を守るため、日々訓練に励んでいます。また、11名の隊員が国際消防救助隊に登録されており、世界各国の災害にも対応しています。
地震災害対応訓練(消防教育訓練センター)
急流救助訓練(第39回全国消防救助技術大会 水上の部技術訓練)
潜水救助訓練(新岡山港)
狭隘空間での救助活動訓練(消防教育訓練センター)
NBC災害対応訓練(JR岡山駅)
ブリーチング訓練(岡山市内ビル解体現場)
平成23年3月11日に発生した東日本大震災で、岡山市消防局は緊急消防援助隊岡山県隊として、3月12日から21日までの間、11車両1機、38名を宮城県へ派遣しました。その中で、ハイパーレスキューおかやまは救助部隊として、宮城県多賀城市で人命検索活動及び道路啓開活動を行いました。
岡山県隊野営地
津波による流木を除去する隊員
用水路で人命検索活動をする隊員
要救助者を発見、救出活動中の隊員
トマトのグラスハウス内で人命検索活動中の隊員
岡山県隊全員で黙祷、帰隊する
所在地: 〒700-0914 岡山市北区鹿田町二丁目4-1 [所在地の地図]
電話: 086-226-1119 ファクス: 086-234-1084