夏休み特別企画として、「メダカ里親体験」と「ザリガニ捕獲体験」を実施しました。
夏休みの1日を使って、自然循環型水槽作りとメダカの飼育に関する講座に参加し、メダカの里親になろう!という企画です。8月7日、応募児童とその保護者の方に参加いただき開講しました。
まず自然循環型水槽の仕組みと使う材料についてお話をしました。
本来は底砂の洗い方から実践して体験型の講座にする予定でしたが、新型コロナウイルス対策のため割愛し、材料を持ち帰って家で実践していただくことにしました。
水槽に柿の枯れ葉・木炭・底砂・水草の順で入れていきます。そして最後に日なた水を注ぎます。使った材料のそれぞれの役割を考えながら、自然界における水の循環を考えてみましょう。
自然の恵みに思わず感謝し、その大切さに気づけば今回の企画はほぼ成功したと思います。
メダカの飼育に関しては、主に水換えの方法とエサの量についてお話をしました。
参加者のみなさんからのご質問で多かったのは水槽の置き場所でした。
西日があたって水温が高くなるけどどうすれば良いか?室内で飼うときの最適な置き場所は?などでした。
水槽をベランダに置くなど場所の制約がある時に西日対策が必要となることがあります。いくら水温の変化に強いメダカでも35℃以上になるとかわいそうです。このような場合、段ボールやベニヤ板などを水槽の西側に立てかけて陽を遮ると良いでしょう。室内に置く場合はカーテン越しに陽のあたる窓際が基本となります。室内灯でもメダカや水草は成長します。住居環境にあわせて置けば良いと思います。
参加者のみなさんをはじめ来館者のみなさんが必要とされる情報をお伝えできるよう、めだかの学校職員はより一層知識を深めていきたいと考えています。わからないことや疑問に思うことは、遠慮なく聞いてください。
11月末頃には、参加者みなさんから飼育報告をいただく予定です。
アメリカザリガニはとても身近な生き物ですが、水草を刈り、小魚や水生昆虫の産卵場所や隠れ家を消滅させ、直接的な捕食により生物多様性を著しく低下させることが知られています。
当施設においても例外ではなく、「春の小川」には数百匹のアメリカザリガニが生息しているものと思われます。一方、タガメやゲンゴロウといった水生昆虫は姿を消し、水草は一本も生えていません。
またアメリカザリガニはその強い繁殖力で国内在来種の二ホンザリガニをほぼ駆逐してしまいました。
令和4年5月に「改正外来生物法」が可決・成立し、今後アメリカザリガニは従前より厳しい規制がひかれることも予測されます。生物を飼育する側としての姿勢について改めて考えてみようと企画しました。
8月20日、9家族18人に参加いただき、まず特定外来生物の取り扱い・駆除・外来生物と外来種の違いなどについて授業を行いました。その後、竹製の竿で煮干しとスルメを餌に捕獲体験を行いました。
1時間ほどの間に149匹のアメリカザリガニが捕獲されました!
ある種を保護するために、一方で駆除される種(主に特定外来種)がある。
生物多様性、国内在来種の保護など、いろいろなご意見があると思います。
いま一度、生物を飼育するときに考えていただければと思います。
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