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特定非営利活動促進法(NPO法)改正の概要と事務手続き等の変更について

平成24年4月1日から、改正特定非営利活動促進法が施行になります。提出書類の変更や、定款の見直しなどが必要になりますのでご確認ください。

1  理事の代表権の制限に関する登記

2  「特定非営利活動」の種類の追加

3  所轄庁の変更 

4  会計書類

5  社員総会の決議の省略「みなし決議」

6  定款の変更

7  役員変更届出書の添付書類

8  すべての事務所での書類の備置き・閲覧

9   所轄庁での書類の閲覧・謄写

10 解散公告の簡素化

11 申請書類の縦覧期間中の補正

12 認証期間

13 設立認証後未登記団体の認証の取消し

14 認定NPO法人の所轄変更ならびに認定基準の緩和等

1 理事の代表権の制限に関する登記が必要です。

●すべての理事はNPO法人を代表するものとして、登記が義務付けられていました(監事には代表権がないので、登記の必要はありません)。定款でその代表権に制限を加えても、その制限は善意の第三者に対抗することができないとされていましたが、今回の改正でその項が削除されました。

●定款で代表権に制限を加えた場合は、代表権を有しない理事を登記する必要はありません。また代表権を部分的に制限する場合は、その旨を登記する必要があります。

●代表権を有しないと定款で定められた理事については、登記簿から削除しなければいけません。

●代表権の制限に関する変更登記は、法施行後6か月以内に行うこととされています(6か月以内に別の登記を行う機会があるときは、その際に併せて変更登記をする必要があります)。経過措置中に変更登記を行わなかった場合、20万円以下の過料の対象となるのでご注意ください。

●理事の代表権について、定款と登記事項の確認をしてください。

 

標準定款にある「(役員の職務)理事長はこの法人を代表し、その業務を総理する。」との規定がある場合は、代表権は理事長のみに制限されていると解釈されます。

*類似の定款がある法人は、理事長以外の他の理事について、次の書類等を添付して、4月1日時点での代表権喪失の登記を、6ヶ月以内にする必要があります。詳しくは法務局にお問い合わせください。  (岡山地方法務局法人登記相談電話086-224-5715)
ア 代表者の選出を証明するもの(定款の定めどおり代表を選出した総会議事録、理事会議事録又は代表互選書)
イ 代表就任承諾書
ウ 定款

*今までどおり、すべての理事が法人を代表することとする場合は、定款にある「理事長はこの法人を代表する」旨の規定を削除する定款変更を行ってください。

*理事長のみが代表権を有するように制限する場合は、「理事長はこの法人を代表する」規定に加えて、標準定款例第15条第2項にあるように「理事長以外の理事は、法人業務において、この法人を代表しない」旨の規定を置くのが望ましいです。

2 「特定非営利活動」の種類が追加されました。

「特定非営利活動」の種類として、下表の(4)(5)が追加されました。法人の活動が(4)(5)に該当する場合は、定款を変更することが望ましいですが、変更しなくても違法とはなりません。他の事由で定款を変更する際に、併せて変更してください。

                (1)保健、医療又は福祉の増進を図る活動

                  (2)社会教育の推進を図る活動

                  (3)まちづくりの推進を図る活動

             (4)観光の振興を図る活動

            (5)農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動

                  (6)学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動

                  (7)環境の保全を図る活動

                  (8)災害救援活動

                  (9)地域安全活動

                  (10)人権の擁護、平和の推進を図る活動

                  (11)国際協力の活動

                  (12)男女共同参画社会の形成の促進を図る活動

                  (13)子どもの健全育成を図る活動

                  (14)情報化社会の発展を図る活動

                  (15)科学技術の振興を図る活動

                  (16)経済活動の活性化を図る活動

                  (17)職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動

                  (18)消費者の保護を図る活動

                  (19)前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は

                援助の活動

3 所轄庁が変更になりました 

都道府県と政令指定都市が所轄庁となります。主たる事務所が岡山県内にある場合は岡山県が、そのうち、事務所が岡山市内にのみある場合は岡山市が所轄庁になります。岡山市内にのみ事務所がある法人については、提出書類のあて名はすべて岡山市長となりますので、県知事宛てとならないようご注意ください。また、定款に所轄庁の具体的な記載がある場合は、正しく規定されているか確認してください。

4 会計書類について

●「収支予算書」「収支計算書」の名称が「活動予算書」「活動計算書」に改められました。当分の間「収支予算書・収支計算書」でもかまいませんが、将来的には「活動計算書」に改められることをご検討ください。

●あわせて、定款上に当該名称を記載している場合は、他の事由の定款変更時に、あわせて変更してください。また関連して、法律上の文言が、「収支」を「収益」に、「収益」を「利益」に改められた部分があります。標準定款例を参照して、他の事由で定款変更をする際にあわせて変更してください。

NPO法人の会計の内容については、「特定非営利活動法人の会計の明確化に関する研究会」の「報告書」を参考に、各法人で見直しを行ってください。

●「NPOの会計基準」で示された「活動計算書」が基本となります。当面の間、収支計算書で構いませんが、この機会に、会計の取り扱いについて法人内部での検討をすすめてください。

 

5 社員総会の「みなし決議」ができることになりました。

理事または社員が、社員総会の目的にある事項について提案した場合、その提案について社員の全員が書面または電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、社員総会で可決の決議があったものとみなすことができることになりました。また、社員総会の目的であるすべての事項について可決する決議があったとみなされるときには、総会が終結したとみなすことができます。

 そして、(1)決議されたとみなされる事項の内容、(2)各決議事項の提案者の氏名又は名称、(3)決議があったとみなされる日、(4)議事録作成者の氏名を記載した議事録を作成することが必要です。

 また、みなし総会を予定される場合は、標準定款例第28条第3項ならびに第30条第3項の規定を参考に定款変更をすることが望ましいです。

6 定款の変更手続きについて、次の様に改められました。

1 総会で変更後に、所轄庁に届出をするだけで変更できる事項が増えました。

  届出だけで足りる事項は次のとおりです。 

        (1)事務所の所在地(所轄庁の変更を伴わない場合)

   (2)資産に関する事項

   (3)公告の方法

   (4)役員の定数

   (5)会計に関する事項

   (6)事業年度 

   (7)解散に関する事項(残余財産の帰属すべき者に係るものを除く)

   (8)その他、認証によらないもの

2 所轄庁の認証を受けなければ変更できない事項は次のとおりです。

        (1)目的
       
(2)名称
       
(3)特定非営利活動の種類及び事業の種類
       
(4)市外へ事務所を開設する場合の事務所の所在地
       
(5)社員の資格の得喪に関する事項
       
(6)役員定数以外の役員に関する事項
       
(7)会議に関する事項
       
(8)その他の事業を行う場合における、その種類その他当該その他の事業に関する事項
       
(9)解散後の残余財産の帰属に係る事項
      
(10)定款の変更に関する事項

3 定款変更届出書に添付する書類が変更されました。

  定款変更届出書に、総会議事録の謄本1部、変更後の定款2部を添付して提出してください。

 

4 定款変更に伴い、登記をした場合は、遅滞なく、「定款の変更の登記完了提出書」に、登記事項証明書2部(1部はコピーで可)を添付して提出してください。

     参考)登記事項(組合等登記令第2条)

         (1)目的及び業務 (2)名称 (3)事務所の所在地 (4)代表権を有する者の氏名・住所・資格
  
(5)代表権の範囲又は制限に関する定めがあるときは、その定め (6)資産の総額

 

5 定款で「定款変更」について届出だけで足りる事項を列挙している箇所を改正法通りに改める必要があります。

 標準定款例第51条を参考に、定款の変更をしてください。但し、他の事由で定款を変更するときに併せて変更していただくので構いません。

7 役員変更届出書の添付書類が変更になりました。

法人の役員(理事・監事)を変更した場合は、これまでの書類に加えて、変更後の役員名簿2部を提出していただくことになりました。

     *提出書類 役員変更届出書1部 変更後の役員名簿2部 

           新任の役員については役員就任承諾及び誓約書、住民票等

8 すべての事務所に次の書類を備置き、閲覧させることが義務付けられました。

主たる事務所だけでなく従たる事務所においても、次の書類を備え置き、閲覧させることができるようにしておく必要があります。

〔備え置き、閲覧させる書類〕

 (1)前事業年度の事業報告書等

  *事業報告書

  *計算書類(活動計算書及び貸借対照表)

  *財産目録(作成されるまでは設立時のもの)

  *年間役員名簿(前事業年度において役員であったことがある者全員の氏名及び住所又は居所並びにこれらの者についての
      前事業年度における報酬の有無を記載した名簿)

  *社員のうち10人以上の者の氏名(法人にあっては、その名称及び代表者の氏名)及び住所又は居所を記載した書面

 (2)最新の役員名簿

 (3)定款等…*最新の定款 *認証書の写し *登記に関する書類の写し

9 所轄庁では、提出された次の書類を公開し、希望する場合には閲覧に加え、謄写させることになりました。

 (1)過去3年間に提出された事業報告書等 (2)最新の役員名簿  (3)定款等

<お願い>事業報告書の提出の際に最新の「役員名簿」を提出してください。

 最新の役員名簿が閲覧・謄写の対象になったので、改正法施行後、最初に事業報告書等を所轄庁に提出するときに、併せて最新の役員名簿を提出してください。(事業報告書の提出以前に、役員変更届が提出される場合はその時に提出してください)

10 解散公告の簡素化

法人を解散したときには、債権の申し出に関する公告を、「清算人就任後、2か月以内に少なくとも3回」官報に掲載して行うこととされていましたが、「解散後、遅滞なく少なくとも1回」行うことと簡素化されました。(官報への掲載は1回約3万円かかります。)

11 縦覧期間中の提出書類について、「軽微な事項」の補正をすることができます。

設立認証ならびに、定款変更認証の書類を提出して1か月以内であれば、提出書類の内容の同一性に影響を与えない範囲のものであり、かつ客観的に明白な誤記・誤字又は脱字に係るものについては訂正することができます。
「補正書」に必要事項を記入し、補正後の書類2部を添付して提出してください。

12 認証期間はこれまで通り2か月の縦覧期間の後、2か月以内とします。

設立認証・定款変更認証について、2か月の縦覧期間の後に、2か月以内で期間を定めて認証決定をすることができるようになりました。岡山市では、今まで通り、2か月以内の審査期間とすることになりましたが、従来通り、できる限り早く審査を進めていきます。


13 設立認証後、6か月を経過しても登記をしない場合は、設立の認証を取り消すことがあります。

NPO法人は所轄庁の認証を受けた後、登記をすることで設立します。設立認証を受けてから、2週間以内に登記をすることが義務付けられています。設立認証後、6か月を超えても登記をされていない場合は、認証を取り消すことがあります。

14 認定NPO法人の所轄も岡山市になります。

NPO法人のうち、その運営組織及び事業活動が、規定の基準を満たし、適正である場合、「認定NPO法人」となる申請ができます。認定NPO法人への2,000円を超える寄附金については、寄付者は、所得税・住民税で税の控除(所得控除又は税額控除の選択制)が受けられるなど、税制度上の優遇措置があります。これまで国税庁が所轄していたこの認定NPO法人の申請についても、「認証」と同じく都道府県と政令市が所轄庁になります。

 次の点等について現行認定制度が改正されています。認定NPO法人の申請手続き等の詳細は、別途お知らせしますが、申請を希望されている法人については個別にご相談ください。 

(1)認定基準が緩和されました。

  PST(パブリックサポートテスト)要件の基準が緩和されました。

  広く市民から指示をうけているかどうかを判断するPSTについて、従来の相対値基準(寄附金 の総収入に占める割合が1/5以上)に加え、絶対値基準(各事業年度に3,000円以上の寄附金 を平均100人以上受けていること)及び、市の条例で個別に指定されることなどが規定されまし た。(注:岡山市では条例での個別指定基準については未定です。) 

(2)仮認定制度が導入されました。

  設立後5年未満のNPO法人については、財政基盤が脆弱な法人が多いということから、1回に 限りPST要件が免除され、仮認定法人の申請ができます。仮認定法人も、認定法人が受けられる 税の優遇措置の一部を除き、適用になります。

    なお、経過措置として改正NPO法施行後3年間は、設立後5年以上の法人も仮認定を受けることができます。

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