操山の野鳥たち
ヤマガラ(シジュウカラ科)

No.3 ヤマガラ(シジュウカラ科)
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 ヤマガラは漢字では「山雀」と書き、字のとおりスズメくらいの大きさの野鳥です。操山の雑木林に一年中見られ、木々の枝から枝へと「シーシーシー」と甲高い声で鳴きながら敏捷に動きまわり、時には、「ツツ、ニィーニィー」とやや鼻にかかったような声で続けて鳴きます。これらの声は、鳥同士が普段のコミュニケーションに使う「地鳴き」と呼ばれる声で、繁殖期の縄張り宣言である「さえずり」は、「ツツピン、ツツピン」と透き通ったゆっくりしたリズムの声です。
 ヤマガラの生息分布は、日本と朝鮮半島、台湾までの地域に限られ、東アジアに特有の野鳥です。日本では各地の里山に一年中見られ、大きな木にできた穴(樹洞)やキツツキの古巣、人工の巣箱などを利用して巣を作ります。操山には多くの巣箱が架けてあるため、利用している巣箱を見つけることがあヤマガラ(シジュウカラ科)るかもしれません。営巣中のヤマガラは警戒心が強く、人が近づくと巣を放棄することもあるので、離れた場所からそっと見守ってください。
 ヤマガラは春から夏にはチョウやガの幼虫などの昆虫を好んで食べ、その時には虫を必ずどちらか一方の足で押さえます。それによってその鳥が「右きき」か「左きき」かがわかります。出会った時にはそんなところにも注目してみてください。

日本野鳥の会岡山県支部

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