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吉備津彦命の伝承と桃太郎伝説

吉備津神社に伝わる縁起によれば、吉備には温羅(うら)という鬼がいて人々を困らす悪さをしておったそうな。
このため孝霊天皇の皇子、吉備津彦命が征伐に行幸し今の吉備津神社のあった所に陣を構え「鬼ノ城」に棲む温羅と対峙した。
命は得意の剛弓で矢を射るも温羅は山ほどの岩を次々と投げこれをことごとく落す。
矢の落ちたところに今も「矢喰の宮」が建つが、これはいかんと命は二本の矢を同時に射、片や大岩に、残る一方が見事温羅の目に命中。どくどくと流れる血が「血水川」となった。
たまりかね、温羅は鯉に化け流れに身を隠す。それを見た命は鵜と姿を変え、今の「鯉喰神社」のある場所でついに逃れる温羅を捕らえたという・・・。
あちこちにユニークな地名を残すこの温羅退治の伝承と民話として全国に語られる「桃太郎」の類似性から、岡山が桃太郎伝説の舞台だと言われるようになりました。

写真 吉備路の風景

 

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