岡山の草花歳時記
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ヴィオラ・パンジー(スミレ科) 和名:三色菫(サンシキスミレ)
 耐寒性秋まき一年草(北ヨーロッパ原産・園芸改良種)
写真・紫のパンジー 写真・黄色のパンジー
写真・ワインレッドのヴィオラ 写真・薄紫のヴィオラ

 花苗購入時のチェックポイント
1. 葉数が多く葉色が濃いもの。
2. 株際の葉が欠落していないもの。
3. 葉や葉先に縮みや傷み、斑点や変色がないもの。
4. 株張りがよくて株元がしっかりしているもの。
5. 丈が低くても茎の節間がよく詰まって太いもの。
6. ポットの底穴から根が出ていないもの。
7. 花色などを確認するために、一輪でも花の咲いているもの。

 特性
1. 日照が良くて冷涼な気候を好み高温多湿を嫌う。
2. 開花期は10月中旬〜翌6月上旬と非常に長いが、厳寒期や高温期になると花数が減少する。
3. 交配と改良が繰り返し行われているため、花色や形態など多色で多彩とバリエーションが豊富。
4. 花径はヴィオラ種の2センチからジャイアント種の12センチと幅広く、草丈は10〜25センチとなる。

 用途
1. 花壇の群植や縁取り。
2. 鉢やプランター。
3. ハンギングバスケットや吊り鉢。
4. 切り花や押し花。
5. サラダなど食用。

 管理上の注意
1. 霜などの厳しい寒さや過度の乾燥にあわすと葉や花が傷む。
2. 開花期が長いので肥料切れが起こる。
3. 日照不足や高湿度に弱く、また夏の暑さには致命的な打撃を受ける。
4. アブラムシなどの虫害やナメクジの食害が発生しやすい。

 栽培のポイント
1. 低温に遭わすと花数が多くなり、花色も鮮やかになる。
2. 植栽時に緩効性肥料(マグアンプKなど)を多めに施しておき、暖かくなったら追肥として速効性肥料(ハイポネクス液肥など)を与える。
3. アブラムシが寄生しやすいので害虫駆除剤(オルトラン粒剤など)の混入や散布をする。
4. 灌水は鉢土の表面が乾くまで待ち、乾いたらたっぷりと与える。
5. 咲き終わった花がらや黄色くなった葉はこまめに摘み取る。
[パンジーの栽培と管理]

 パンジーの独り言
 和名は三色菫(サンシキスミレ)。紫・黄・白の三色を持つスミレのことで、古くには人面草(ジンメンソウ)、遊蝶花(ユウチョウカ)などと呼ばれたことも。
 属名であるヴィオラの語源は、原種の基準色が紫色(violet)であることに由来しています。
 パンジーの語源は、花弁の色模様(ブロッチ)がもの想いに耽る人の顔に見えるので、フランス語の思索(Pensee)が由来となっています。
 花言葉・・・ パンジー「もの想い」 1月18日の誕生花
ヴィオラ「誠実」 2月3日の誕生花
≪ちょっと脱線≫
 原種は紫色の極小輪花であるが、品種改良と栽培技術の進歩により花が巨大輪化し、真黒以外のほとんどすべての色があると言われるほど、多色多彩な花色や花紋を持つ園芸花。
 パンジーとヴィオラは基本的には同種ですが、パンジーはV.トリコロール種を基本種として交配改良を進めた園芸種で、花径が中輪から巨大輪と大きく、一方、ヴィオラはV.コルヌータ種を基本種として交配改良を進めたもので野生種に近い性質で、花径も極小輪から小輪と小振りです。
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