岡山の草花歳時記
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スイセン(ヒガンバナ科) 和名:水仙(スイセン)、雪中花(セッチュウカ)
 耐寒性秋植え多年草・鱗茎球根(スペイン・ポルトガル・地中海沿岸原産)
スイセン(黄色)の写真 

 球根購入時のチェックポイント
種類が多くそれぞれの形状は異なるが、基本的に、
1. 姿形が同心円状の正形をしたもの。
2. 表皮の剥がれや傷がないもの。
3. 発根部位に欠落や損傷などの変形がないもの。
4. 球根なりの重量感があるもの。
5. 複数の芯(芽)を持っていないもの。

 特性
1. 園芸品種だけで1万種以上とかなり多いので、多様な形態の花を楽しむことができるが、花色のバリエーションは少ない。
2. 品種や環境にもよるが、耐寒性が強く栽培管理が容易で4〜5年植えたままでよい。
3. 計画的に複数の品種を栽培すると、花期を長く楽しめる。

 管理上の注意
1. 品種によって植栽時期、開花時期が異なるが、9月から11月に植え付けて開花は12月から翌年の4月頃まで。
2. 極端な乾湿の繰り返しを避ける。
3. 夏期に直射日光が長時間あたる場所は避ける。
4. 霜の地域では品種によってマルチングの必要なこともある。
5. リン、カリを主体とした緩効性化成肥料を与えるが、多肥栽培にならないように気をつけ、特にチッソは控えめにする。
6. 花が咲き終わったあとの葉はそのまま栽培し黄変してから除去するが、球根を掘りあげる場合は傷つけないように作業する。

 植栽別栽培方法
・容器栽培(プランターなど)
1. 発根が旺盛なので深い容器に植える。
2. 用土は赤玉土5、腐葉土5の配合を基本にする。
3. 球根の先端がやや隠れる程度の浅植えをする。
・露地栽培(花壇など)
1. 落葉樹の下などに植えると良い。
2. 腐葉土などを混入して保水性を向上させると良いが、過湿を嫌うので改善策として砂などを混入してやることもある。
3. 深めに耕して球根3個分の深さに植える。

 スイセンの独り言
和名は水仙(スイセン)雪中花(セッチュウカ)
スイセン類の学名(Narcissus)の語源は、ナルシストの語源となったナルキッソスの伝説(クチベニスイセン)が一般的に知られていますが、球根に麻痺をもたらすアルカロイド系の有毒物質(ナルシン)を含有するので、麻痺、昏睡を意味するナルケ(narce)であるとする説もあります。
花言葉…「自己愛」「自尊心」「うぬぼれ」「尊敬(ラッパスイセン)」
《ちょっと脱線》
スイセンの園芸分類は英国王立園芸協会の12分類が世界基準となっており、主要種は(1)ラッパスイセン(2)大杯スイセン(3)小杯スイセン(4)八重咲きスイセンに大別されます。
日本の自生種ニホンズイセンは、カナリヤ諸島原生の房咲き種が、交雑を繰り返しながらシルクロードを経由して、中国から渡来したといわれています。
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