2.惣爪廃寺(そうずめはいじ)

 岡山市惣爪にある足守川中流域の西岸に位置し、全くの平野部にある。。国指定遺跡である。長さ2m、幅1.5mの花崗岩製の巨大な塔心礎があり、中央に径0.7m、深さ0.17mの円柱孔、さらにその下に径0.6mの舎利孔がある。この位置が塔の基壇に相当するかどうかは不明で、その他の伽藍についても周囲が水田化しているためよくわからない。
 ただ、当寺の北側を東西に通る旧山陽道をはさんで反対側に、幸利(コオリ)神社があり、都宇郡衙(郡の役所)に比定する考えもある。郡衙に隣接して寺が建立される場合もあり、当寺も都宇郡衙付属寺院の可能性がある。

位置

見学 中鉄バス「加茂」下車、南へ徒歩15分。
足守川対岸の丘陵には、弥生時代の墓としては最古規模を誇る楯築墳丘墓や、石棺のある王墓山古墳があり、あわせて見学をおすすめする。

塔心礎遠景

塔心礎

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