古代吉備の領域はたいへん大きくて、中部瀬戸内県域をすっぽり覆う範囲でした。律令時代の国の名でいうと、美作、備前、備中、備後。現代の行政区に従うと、岡山県全域と広島県の東半分を抑えた領域ということになります。
 弥生時代においても、古墳時代においても、様々な巨大な遺跡が残されており、それぞれの文化の隆盛を見極めることができるわけでありまして、ぜひとも吉備の歴史を学んでほしいと思います。
監修 : 葛原克人(くずはら かつひと)
1942年、岡山県総社市生まれ。岡山県古代吉備文化財センター所長、岡山県立博物館館長を経て、現在はノートルダム清心女子大学教授。