犬島の海浜植物
アマモ(モシオグサ、リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ)(ひるむしろ科)

 波の穏やかな浅い砂泥の海底に生える多年草。コンブ、アオサなどの海藻類は胞子でふえる植物で花を持たないが、本種は目立たないが小さな花を持つ単子葉植物である。
 アマモや同属のコアマモは遠浅の砂泥海底に、いわゆる藻場(もば)という大群落を作る。そこは魚類の産卵場所、稚魚の生育の場所、また汚れた海水を浄化する場所として大切であるが埋立工事によって激減している。
 名前は、牧野新日本植物図鑑によると[日本名]アマモは甘藻で根茎に甘味があることによるが、海藻(あまも)の意でも通じる。藻塩草は元来海藻を集めて積み、そこから塩を採る藻の意とある。もう一つは、竜宮の乙姫の元結の切り外しであろうが、長さでは1位2位を競う植物名である。
 
アマモ(ひるむしろ科)

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