この建物は、現在も新京橋の東詰めにある旭東幼稚園(岡山市門田屋敷本町1番5号)の旧園舎で、昭和54年の園舎老朽化による建て替え工事に伴って解体保存していた部材や解体記録に基づいて、岡山市二日市町56番地に復元したものです。
　旧園舎は、当時の岡山県工師、江川三郎八の設計により、明治41年6月30日に旭東尋常小学校付属幼稚園として竣工し、昭和54年の冬までは引き続き使用され、創建以来72年の長きにわたって数多くの園児たちを育み、送りだしてきた建物でした。

明治	18年	4月		私立川東幼稚保育場として、小橋町国清寺内に設立。
	22年	4月		共立川東幼稚保育場となり、小橋町環翠小学校教場を借用。
	27年	4月		旭東私立幼稚保育場となり、環翠尋常小学校内に園舎建設。
	39年	10月		市会において私立環翠尋常小学校、三勲(みさお)小学校を合併するため、花畑に尋常小学校(幼稚園付属)建築の費案を議決。
	41年	5月		環翠・三勲(みさお)両小学校合併、旭東尋常小学校となり、旭東小学校付属幼稚園となる。
		6月		幼稚園舎竣工。
		7月		開園式を挙行。
	44年	7月		付設旭東幼稚園と改称。
昭和	2年	4月		岡山市立旭東幼稚園と改称。
	20年	6月		岡山大空襲。便所全焼。
		10月		岡山市立幼稚園一斉に廃園。
	26年	4月		私立あさひ保育園として学区有志で設立。
	27年	4月		私立旭東幼稚園と改称。
		12月		戦災で焼失した便所を建築。
	28年	4月		岡山市立旭東幼稚園となる。
	38年			危険園舎に指定される。
	54年	12月		八角園舎解体保存に決定。
	55年	1月		園舎、岡山市重要文化財に指定される。
		1月〜2月		園舎解体工事。 建築部材保存。
平成	9年			復元場所、岡山市二日市町56に決定。
	10年	2月		復元工事着手。
	11年	3月26日		復元完成式。