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平成14年3月22日公表 住民監査請求に係る監査の結果について

岡山市監査委員公表第8号
地方自治法(昭和22年法律第67号)第242条第1項の規定に基づき提出された岡山市職員措置請求書に係る監査の結果について、別紙のとおり請求人に通知したので、これを公表する。

平成14年3月22日

岡山市監査委員 服部輝正
岡山市監査委員 松井健二
岡山市監査委員 土肥啓利
岡山市監査委員 磯野昌郎

岡監 第174号
平成14年3月22日

請求人氏名 省略

岡山市監査委員 服部輝正
岡山市監査委員 松井健二
岡山市監査委員 土肥啓利
岡山市監査委員 磯野昌郎

岡山市職員措置請求に係る監査の結果について(通知)

平成14年3月6日付けで地方自治法(昭和22年法律第67号)第242条第1項の規定に基づき提出された岡山市職員措置請求書について、監査した結果を同条第3項の規定により下記のとおり通知する。

請求の受付

  1. 請求人の住所氏名
    省略
  2. 請求書の提出日
    本件請求書は、平成14年3月6日に提出された。
  3. 請求の要件審査
    請求書の提出日には、請求に係る病院事業管理者の期末手当加算額は支給されていなかったが、管理者期末手当を8,300万円増額するよう計上された平成13年度岡山市病院事業会計補正予算(第3号)は、平成13年12月20日に市議会で可決され、成立していた。したがって、期末手当の加算額の支出は、地方自治法第242条第1項に定める当該行為がなされることが相当の確実さをもって予測される場合に該当すると判断し、本件請求は、所要の法定要件を満たしているものと認め、監査を行うこととした。

請求の要旨

請求人が提出した「岡山市職員措置請求書」による請求の要旨は、次のとおりである。

  1. 岡山市は、平成12年4月、榊原宣氏を岡山市病院事業管理者に選任し、同年6月19日、岡山市病院事業管理者の給与に関する条例を公布した。
     上記条例によると、管理者には岡山市行政職給料表の9級を基準に市長が定める月額の給料を支払うほか、諸手当を支給することとなっており、期末手当の額は、当分の間、別に市長が定める基準により算出した額を加算した額とすることができるとされている(附則第2項)。
     岡山市長は、上記附則第2項に基づき、同年7月1日、岡山市病院事業管理者成功報酬支給要綱を制定した。
     上記要綱によると、岡山市民病院において、前年度と比較して収支差額(総収益から総費用を引いたもの。ただし減価償却費等を除く。)が改善し、かつ、功労があったと市長が認めた場合に、当年度決算における収支差額を前年度決算の収支差額と比較して改善した額に100分の20の範囲内で市長が別に定める率を乗じて得た額を期末手当に加算することができるとなっている(第2条、第3条)。
  2. 平成12年度の岡山市民病院の決算における収支差額は、24,100,977円の赤字であったが、平成11年度と比較すると、赤字額は415,011,086円減少した。
     岡山市長は、平成13年12月14日、榊原氏に対し、期末手当として8,300万円の支払をする予算案を議会に上程し、平成14年3月15日、支払がされることとなった。
  3. しかし、当年度が赤字であっても給料の数倍にも達する上記のような高額な期末手当の支払いを可能とする上記要綱第3条は、企業職員の給与の基準を定める地方公営企業法第38条第3項に反する違法なものである。
     また、平成12年度の収支差額は前年度に比べ改善したとはいえ、依然として赤字であり、同病院の累積赤字は平成11年度末で約90億円に達していることからすると、岡山市長において、別に定めることのできる率の最高率である100分の20により加算額を決定したことは、地方公営企業法第38条第3項に違反するとともに、上記要綱第2条及び第3条において認められる裁量の範囲を超えており違法である。
     上記期末手当の支払いを放置することは、岡山市に多大な損害を与えることとなるので差し止められるよう請求する。

監査対象部局

  1. 総務局職員部人事課
  2. 病院局経営総務課

請求人への証拠の提出及び陳述の機会の付与

  1. 地方自治法第242条第5項の規定に基づき、平成14年3月15日請求人に対して新たな証拠の提出及び陳述の機会を与えたところ、陳述がなされるとともに新たな証拠が提出された。
  2. 陳述の概略は、次のとおりであった。
    1. 前記第2の請求の要旨の文中、次の3か所について訂正したいとの申出があった。
      • ア 「平成12年4月」を「平成12年7月」に訂正する。
      • イ 「岡山市民病院」を「岡山市立3病院」に訂正する。
      • ウ 「90億円」を「85億円」に訂正する。
    2. 岡山市病院事業管理者の給与に関する条例の一部を改正する条例(以下「改正条例」という。)が成立した場合、請求の要旨に記載した内容が変わるので、その点については、文書を提出する予定である。
    3. 要綱を条例化したとしても、赤字経営であるにもかかわらず、成功報酬を支給するとした定め及びそれに基づいて支給することが違法である。
    4. 地方公営企業法第32条によると、利益を生じた場合は、欠損金に充て、次に積み立てるという順序が決められているので、赤字経営の状況で報酬を支払うのは違法である。
    5. また、同法第17条の2で、地方公営企業の経費負担の原則が定められ、企業会計の独立採算が定められているが、報酬の支払は一般会計等で負担が認められている経費ではない。
    6. 地方公営企業法第7条の2第6項は、管理者は常勤とすると定められているが、現在の管理者は、東京に在住しており、週に2、3日しか勤務していないので、管理者に給与を支払うこと自体が違法である。
  3. 陳述の後、平成14年3月18日に上記陳述を補充する文書が提出された。
  4. 上記2.の文書は、平成14年3月20日にファクスで提出された。

監査の実施

 措置請求書、事実を証する書面の記載事項及び関係書類を調査し、また、平成14年3月15日に関係職員の出頭を求め、事情聴取を行い、限られた時間の中で、合議により慎重に監査した。

監査の結果及び判断

請求人が本件請求書を提出した後の状況

期末手当の加算額の算定方法を条例で明確に定めるため、改正条例が平成14年3月12日に市議会に提出され、平成14年3月19日に可決された。
この改正条例によれば、請求に係る期末手当加算額は、平成14年3月25日に支給するとされている。

陳述等における主張の取扱い

 前記「請求人への証拠の提出及び陳述の機会の付与」の2.の陳述のうち、2.の1.に掲げた3か所における請求書の訂正は、これを認めたが、2.の6.に掲げた主張は、当該病院事業管理者に給与を支払うことの違法性についてのものであり、事実を証する書面の添付もなく、当初に提出された請求の要旨の範囲を超えていると判断した。

監査の結果

 監査の結果、病院事業管理者への期末手当加算額の支払が違法であるとする本件請求には理由がないと判断した。以下、その理由について述べる。

  1. 請求人の主張の内容は、
    1. 期末手当加算額の算出基準である岡山市病院事業管理者成功報酬支給要綱第3条は、地方公営企業法に定める給与決定基準に反する。
    2. 累積赤字があるにもかかわらず、算出基準の上限の20パーセントを加算することは上記の地方公営企業法に定める給与決定基準に反し、要綱の認める裁量の範囲を超えている
    という2点であると解した。しかし、改正条例の成立により、加算額の算出基準が条例の中に明確に規定されたため、上記(2)の加算額の決定が要綱に定める裁量を超えているとの請求人の主張については、その根拠がなくなった。一方、改正後の加算額の支払は、算定方法を条例で明確に定めた点で条例改正前との違いはあるが、期末手当の加算額として支給することや支払先、金額の算定基準、時期などが同一であることからすれば、条例改正前の病院事業管理者成功報酬支給要綱による支払と同一内容のものと考え得る。もし、要綱による支出ではなくなり、条例によって支出されることによって、両者は全く別の行為であると解し、監査請求を出し直させることとなると、条例改正の議決と期末手当加算額の支払の間に時間的余裕がないことなどの状況を考え合わせた場合、本件支出の事前防止を請求する機会を実質的に奪ってしまうこととなる。したがって、条例改正後も請求の対象となる公金の支出自体には変わりがなく、条例の加算額算定方法を定める部分が地方公営企業法第38条第3項に反すると主張している点を判断の対象とした。請求人も、陳述において、赤字経営であるにもかかわらず、成功報酬を支給するとした定め及びそれに基づいて支給することが違法であると述べている。(「請求人への証拠の提出及び陳述の機会の付与」の2.の3.参照)
  2. 請求人は、病院事業管理者への期末手当加算額の支払が違法と主張する根拠として地方公営企業法第38条第3項をあげているので、以下その点について検討する。
  3. 地方公営企業法第38条第3項では、請求人主張のとおり、「企業職員の給与は生計費、同一又は類似の職種の国及び地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与、当該地方公営企業の経営その他の事情を考慮して定めなければならない。」と定められている。一方、同法第15条において、「企業職員」について、「管理者の権限に属する事務の執行を補助する職員(以下「企業職員」という。)は、管理者が任免する。」と定められている。つまり、地方公営企業法にいう企業職員とは、補助職員のことを指し、管理者を含まないと解するのが相当である。したがって、期末手当加算額の支給が地方公営企業法第38条第3項に反しているとの請求人の主張は、失当である。なお、請求人は、本件期末手当加算額と市長等の給料月額及び期末手当の額との比較についても言及するが、管理者の給与の額の決定基準を定めたものはなく、本件期末手当への加算の額は、違法とはいえない。
  4. 期末手当加算額の支給が地方公営企業法第32条第1項にも違反していると請求人が陳述において主張している。しかし、この規定は、毎事業年度終了後に決算において明らかになる剰余金の処分について定めたものであり、平成12年度病院事業会計では、剰余金は生じていない。また、条例に定める基準により支払われる期末手当は、地方公営企業法第20条にいう費用に該当するものであり、平成13年度岡山市病院事業会計補正予算(第3号)においても、管理者期末手当は医業費用のうちの給与費に計上されており、性格的にも期末手当加算額の支給は剰余金の処分とは全く異質なものである。したがって、本件期末手当加算額の支給が地方公営企業法第32条第1項に反しているとの請求人の主張は、失当である。
  5. また、地方公営企業法第17条の2に定める経費の負担の原則にも違反していると主張しているが、平成13年度岡山市病院事業会計補正予算(第3号)及びその附属文書である予算に関する説明書にあるとおり、期末手当加算額には、他会計からの繰入金、負担金等は、一切充てられていない。したがって、本件期末手当加算額の支給が地方公営企業法第17条の2に反しているとの請求人の主張は、失当である。

 なお、下記のとおり市長に意見を提出した。






 

岡監第175号
平成14年3月22日

岡山市長 萩原誠司様

岡山市監査委員 服部輝正
岡山市監査委員 松井健二
岡山市監査委員 土肥啓利
岡山市監査委員 磯野昌郎

岡山市職員措置請求に係る監査の結果に基づく意見について

平成14年3月6日付けで地方自治法(昭和22年法律第67号)第242条第1項の規定に基づき[請求人氏名省略]ほか3人から提出された岡山市職員措置請求書について別紙監査結果のとおり、請求に理由がないとして通知したが、監査した結果に基づき必要があると認め、下記のとおり意見を提出する。

  1. 地方自治法第204条及び第204条の2に定められているとおり、職員への手当の支給は条例にその根拠がなくてはならないが、本件期末手当加算額の支払は、岡山市病院事業管理者の給与に関する条例にその根拠を有しているので、違法とはいえない。
  2. しかし、議会や市民の間には、支給額や支給方法について、疑問視する意見があることも事実である。
  3. もちろん、平成11年度までの病院経営は、危機的な状況にあり、巨額な累積赤字を早急に解消するためには、思い切った手法を用いる必要があったであろうことは理解できる。
  4. 特別職の報酬等は、その職務の特殊性に応じて定められるべきものであって、生計費や民間賃金の上昇等に相応して決定される一般職の職員の給与とはおのずからその性格を異にするものの、その職務を個別具体的に明示したうえ、これを適正に評価した額となるよう条例で定めるべきである。現状の期末手当加算額は、収支改善額に100分の20を乗じて得た額とのみ規定されており、個別具体的な職務に対する適正な評価の手続きを経るものとはなっていない。このような期末手当加算額の支給は、前記病院経営の危機的な状況に鑑み、いわば緊急避難的なものとして支給される限りにおいて、違法又は不当と評価されないと考えられる。したがって、今後の病院経営の推移を見ながら、より長期間の経営状況等について、詳細に分析した上で、この加算額の算定の見直しを検討する必要があると考える。住民参加の原則が重要視されている現代の行政においては、公的事業の遂行について、行政に携わる者自らが事業の評価や効果を住民に十分説明すること、いわゆる説明責任を果たすことが強く求められている。病院事業管理者への期末手当の加算に当たっては、この説明責任を果たす意味からも、自治体病院の使命を果たすことを基本に置きながら、経営改善に何がどう貢献しているのかを精査するため、より一層の情報公開を進めることなどにより議会との連携を十分に計るとともに、第三者をそのメンバーに入れた評価委員会、査定委員会などでの審議を経るなど、広く市民の意見を聞き、より一層の公正を期するよう改善されたい。

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